リアルとは、、、。
リアルとは、、、、その1
1905 ITALA
バンダイ 1/16
1967年製
小学生の頃のプラモデルは、動く、走る、飛ぶ!
というのがリアルというものでした。
鉄人28号は歩き!自動車モデルは走り、
鉄腕アトムはロープーウェイとなって飛びました(!?)
終いにはアトムのブーツに花火を仕込み、
その噴射は感動もののリアリティでした。
このITALAは私が中学生のころのキットですが、
見事に走り、その構造は、
十分自動車の概念的構造を表現しているものです。
エンジンの形状はスケールモデルというには難があると思うが、
それでも、カムで弁の動きを再現しているところや、
リア駆動のギヤの組み合わせなど、
豪華版といった趣で、子供の頃は買えませんでした、、、。
それからなんと、
ニュートラルと駆動をレバーチェンジ出来るという、
秀逸さです!凄いというべきでしょう。
なんと、モーター付きではありませんか!電池買えませ~んともいう。
さて、近年のプラモデルは、ほとんど動きません、
愛でる物となりました、、、。
走る!
なんてオモチャであり子供のそれでしかない、
という事になったようです。
そのフォルムはもとより、
ディーテールはこれでもかという程の細密さであり、
さらにはその実物の個体識別まで表現しているものとなりました。
これぞリアルという訳です!
うむぅ~。
「動く!走る!飛ぶ!」はその後、
お近くの壁に激突から、リモコンになり、
ラジコンとなって、そのリアリティを成就していきました。
愛でるプラモも近頃は、
LEDなどを使って灯火表現などの動きがありますが、
基本は静止です。
それでも動きに対するあこがれがあるのか、
波頭や発射の煙幕などに趣向を凝らすものがあります。
いささか芝居じみて私などは引きますが、
なに、相当リアルではあります!
でも、止まっているのです。
動いているから、空間ではなく時間が必要なのに、
それでも表現したいという欲求は涙ぐましいものがあり、
それなら絵画が良いのではと思ったら、
なんと!
模型の塗装が、その立体に陰影を施し、
そのトリッキーな仕上がりは絵画表現となっている。
まさにアカデミズムの感あり!
つづく
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